~清涼飲料水が引き起こす現代型の高血糖症状~
こんにちは、経堂ちとふな中央整骨院です。
近年、若い方を中心に「ペットボトル症候群」と呼ばれる健康障害が増加しています。これは、日常的に糖分を多く含む清涼飲料水を摂取することで、体内の血糖バランスが崩れ、深刻な体調不良を引き起こすものです。
本コラムでは、ペットボトル症候群の正体とその危険性、そして予防のポイントについてご紹介します。
ペットボトル症候群とは
ペットボトル症候群とは、糖分の多い飲料を継続的に大量に摂取することにより、血糖値が異常に上昇し、糖尿病に似た症状が現れる状態を指します。医学的には「清涼飲料水ケトーシス」と呼ばれ、糖分過多によってインスリンの働きが追いつかなくなり、血糖調整ができなくなることが原因です。
特に、コーラやスポーツドリンク、加糖のコーヒー飲料など、日常的にコンビニや自販機で手軽に購入できる飲料が引き金になります。暑い季節や運動後に飲むことが多いため、特に夏場に発症しやすい傾向があります。
発症のしくみ
糖分を大量に摂取すると、血糖値が急激に上昇します。健康な状態であれば、すい臓からインスリンが分泌され、血糖値を一定に保つことができます。しかし、短期間に大量の糖分が繰り返し体内に入ってくると、インスリンの分泌や作用が追いつかなくなり、血糖値の高い状態が続きます。
このような状態が続くと、体はエネルギー不足を補うために脂肪を分解し始めます。その過程で「ケトン体」という酸性物質が大量に発生し、血液が酸性に傾く「ケトアシドーシス」という危険な状態に進行する場合があります。放置すると意識障害や昏睡を引き起こすこともあるため、早期の対応が重要です。
主な症状
以下のような症状が現れる場合は、ペットボトル症候群を疑う必要があります。
- 強い口の渇き
- 飲んでも飲んでものどが渇く
- 尿の量が増える(頻尿)
- 慢性的な疲労感
- 食欲があるのに体重が減少する
- 甘い飲み物がやめられない
- 胃の不快感、吐き気、意識の混濁(進行時)
これらはすべて、高血糖や脱水、ケトアシドーシスの初期症状です。
なぜ気づきにくいのか
この症候群の特徴は、発症しても初期のうちは「ただ疲れているだけ」「暑さのせい」と誤解されやすい点です。また、ジュースやスポーツドリンクを「水分補給」として飲んでいる人が多く、むしろ健康的だと誤認されているケースも見受けられます。
実際には、500ミリリットルの清涼飲料水1本には、角砂糖10個分以上に相当する糖分が含まれています。毎日飲んでいれば、知らず知らずのうちに大量の糖分を体内に取り込んでいることになります。
予防と対策
ペットボトル症候群は、生活習慣を見直すことで防ぐことができます。以下のようなポイントを意識してみましょう。
- 水分補給は水や無糖のお茶を基本とする
- 甘い飲み物は「嗜好品」として位置づけ、毎日の習慣にしない
- 暑い時期でも、喉が渇いたときはまず水を選ぶ
- ジュース類は食事と一緒に摂取しない(血糖の急上昇を防ぐ)
- 甘い飲み物がやめられない場合は、医療機関での血糖検査を受ける
また、糖分の代謝能力には個人差があるため、少量の糖分でも血糖が急上昇する体質の方もいます。家族に糖尿病の既往がある方や、以前に血糖値が高めと指摘されたことのある方は特に注意が必要です。
整骨院でできること
整骨院では、筋肉や関節だけでなく、生活習慣や体調の変化にも着目して施術を行っています。特に慢性的な疲労感や倦怠感は、筋肉や姿勢の問題だけでなく、食習慣や水分の摂り方の影響が隠れていることも少なくありません。
施術を通じて自律神経の働きを整え、内臓の調整にもアプローチすることで、体全体のバランスを取り戻す手助けができます。生活習慣のアドバイスも行っておりますので、気になる症状がある方はどうぞお気軽にご相談ください。
最後に
ペットボトル症候群は、現代の食生活やライフスタイルに起因する、誰にでも起こりうる体の不調です。日々の飲み物の選び方ひとつが、健康を大きく左右することをぜひ意識してみてください。
ご自身やご家族の健康を守るために、まずは「日常的に何を飲んでいるか」から見直してみることをおすすめします。
経堂ちとふな中央整骨院
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